茂原すみれの想い

私には、20数年前、ある患者さんに言われた忘れられない一言があります。

「先生、1時間でいいから家に帰りたい」

入院中のベッドに力なく横たわっている大腸がんの70代男性のかすれた声です。
その言葉を聞いた私は、これがこの患者さんの最後の願いなのだと直ぐに分かりました。
なんとかその想いを叶えてあげたかった。
ただ、まだ駆け出しの医師であった私にはその希望を叶える術はなく、また在宅医療も不十分な時代でした。本当に悔しかった。

ただ、その当時から20年の時が経ったある日、
今の自分ならば、その時の患者さんの願いを叶えられる知識と経験があるのではないか、
という想いがふと湧いてきたのです。


そして、これが私が在宅医療を志した原点です。

そのため、これからは、地域の医療・介護関係者の皆さんと一緒に

「すべての人が人生の最期を、自分の望む場所で過ごせる」

それが当たり前にできる街を創りたいと思っているのです。どうぞよろしくお願いいたします。

私たちは、訪問診療の担い手としての、以下のことを心がけています。

  • 私たちは、毎回の訪問診療を一期一会と考え、その時間を大切にしています。
  • 私たちは、患者さんやご家族の人生に関われることに感謝しています。
  • 私たちは、みなさんと一緒に長生茂原地域の在宅医療を担っていけることに喜びを感じています。
  • 私たちは、当院の診療および患者様の体調に常に責任を負います。
  • 私たちは、在宅医療で可能なことは、在宅で完結させる努力を致します。
  • 私たちは、患者様の病状変化を予測し、早期に対応することを致します。
  • 私たちは、医療費削減を心掛けた在宅医療を致します。

また、スムーズな連携のために、以下のことを考えています。

  • 退院前カンファレンス(退院時共同指導)、サービス担当者会議などには積極的に参加します。
    どうぞ、お気軽にお声かけをくださいますようお願いします。
  • 診療情報提供書、居宅療養管理指導情報提供書の迅速な作成などを通して、当院の情報を多職種に速やかに共有できるよう心がけます。
  • 既存の枠組みにとらわれず、IT機器などを用いた先進的な情報共有に取り組みます。